この写真は、健康な歯と、歯周組織をあらわした絵です。歯は、外側から、エナメル質、象牙質、そして神経や血管が通っている部分から成ります。
虫歯は、その深さのレベルによって、「C1」〜「C4」にまで分類されます。
「C3」「C4」になると、歯の神経まで虫歯が到達していることを意味します。
一方、歯を支える歯周組織は、その歯の周りに歯槽骨、と呼ばれる骨とそれにくっついて覆っている歯肉(歯ぐき)によって作られています。
歯ぐきから血が出る、なんていう症状がある場合、軽度なものでは歯肉炎と呼び、若い人や思春期の人などに多く見られます。
これは、食べカス、磨き残しによってできる歯垢(プラーク)や歯垢が固まってしまった歯石によって、細菌が増殖し、歯肉が炎症をおこすものです。
汚れの原因である、歯垢や歯石を除去することで炎症はおさまります。
また、歯肉炎がさらに進行すると、歯周炎という状態になります。いわゆる、歯槽膿漏・歯周病と言われるものです。
これは、歯を支える歯槽骨、骨が溶けてしまうことによって、悪化すれば歯が抜けてしまうこともある病気です。
歯周炎は、サイレントディジィーズ、つまり、知らない間に進行してしまう病気でもあります。これは、レントゲンや、歯と歯肉の間の溝の深さなどを計測することで、そのレベルを判断することが可能です。
歯周炎の一番恐ろしいところは、一度溶けてしまった骨は、なかなか元通りにはならないというところです。
大切なのは、歯周炎になる前に定期的なクリーニング等で進行を食い止めること、また、歯周炎の状態になってしまってからでも、悪化しないようにメインテナンスを続けることなのです。
このように、虫歯を始めとして、歯肉炎や歯周炎を予防する為に大切なことは、
・3ヶ月〜6ヶ月に一度の定期検診とクリーニング
・早期発見、即時治療
だと言えます。
当院では、これら疾患の予防に関するプログラムを作成しております。