Dental Column

歯科コラム

「クリーニングについて」

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歯のクリーニング、これらには、歯石をはじき取るスケーリングと、歯の表面に付着したステインやバイオフィルムを破壊する目的のポリッシングなども含んでいます。

歯石は、プラークと呼ばれるしろっぽいネバネバしたものが、唾液中のカルシウムなどが沈着することで硬くなったもので、お家での歯ブラシなどでは取り去ることが出来ません。
歯科医院で、超音波と呼ばれる器械を用いて、はじき取ったり、ハンドスケーラーと呼ばれる器具でないと取ることが出来ません。

一方、コーヒーなど食べ物による茶渋や、タバコなどのステインは、普段の歯磨き粉などでは完全に取り去ることが難しく、研磨性の高い歯磨き粉などもあ市販されていますが、やはり限界はあります。

これら、歯の表面に付着する汚れは、放置しておくと、歯肉炎や歯周炎となって、歯ぐきからの出血、口臭などの原因となります。
ですので、たくさん溜める前に除去するのが理想です。


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当院では、
(1)3ヶ月〜6ヶ月以内の歯のクリーニングと定期検診
(2)普段から、汚れをできるだけ溜めないようにするためのメインテナンス法の指導

を、おすすめしています。

また、汚れのたまるペースなどは、個人差がございますので、その人、その人によって、メインテナンスの間隔は異なります。
治療終了時に、次回のご来院日の目安をお伝えしておりますので、スタッフまでお尋ね下さい。

「シェードガイドとは?」

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ホワイトニングやセラミックの治療の際に、重要なのが、歯の色です。
歯の色は、シェードガイドという、色見本で、大体の色の明るさやトーンなどを見比べ、その指標とします。

例えば、ホワイトニングの場合。
始めに来て頂いた時の歯のお色は、どのぐらいで、ホワイトニング後には、どの程度明るくなったのかを、確認する為に使います。

つぎに、セラミックスなど被せの色を見る場合。
患者さんのお口によって異なる歯の色を、技工士さんに伝える為にこのシェードガイドは用いられます。場合によっては、実際にお口の写真を撮らせて頂く時に、このシェードガイドを一緒に写し込んで、色を伝える場合もあります。

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↑ 技工士さんにシェードガイドを用いて色を伝える場合の一例

「ファイバーコア」

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「コア」とは、歯の神経を抜いてしまったケースにおいて、歯の根と頭の部分をつなげるための支えの部分を指します。保険治療の場合、銀合金が用いられますが、最近では、審美性の高い、白い土台が登場し、これを「ファイバーコア」と呼びます。

ファイバーコアには、色々な歯のサイズなどに合わせ、色々な種類のものがあります。

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太さ、角度、長さ・・
これらを、使い分けて土台に使用しますが、保険適応の素材ではないため、主に、前歯のセラミックスの土台などで使用する場合が多いです。

このファイバーコアは、太さ約10μmのファイバーを束ね、その間に高強度のマトリックスレジンを含浸・重合させた、支台築造用に作られた土台です。

弾性係数(物質のもつ硬さ、たわみのようなもの)は、従来の金属のものに比べ歯の象牙質という部分のたわみの値に近いため、応力を分散する際、歯への負担を大幅に軽減します。 金属と違い白色な為、審美性に優れ、将来的に再神経治療が必要になった場合でも対応が可能です。

ご希望であれば、保険の被せにも用いることができますので、ご相談下さい。

「オールセラミックスとメタルボンドセラミックスの違い」

■オールセラミックス
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■メタルボンドセラミックス
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これらの違いについてお話ししましょう。


まず、オールセラミックスの特徴として、
・金属を使わないので、前歯の修復によく用いられる。
・そのため、歯ぐきと歯の境目が、黒く変色することが無い。
・技術を要するので、(技工士さんが粉と液から作製する)、やや価格も高めである。
・ブリッジなどの場合、一部を除いて、最新式のジルコニアという素材を使用しなければ用いることが出来ないケースがある。

そして、メタルボンドセラミックスの特徴として、
・内面に金属を用いるので、適合性が高い。
・ブリッジなど、多数歯の連結の場合、永続性が高い。
・技術を要するので、(技工士さんが粉と液から作製する)、やや価格も高めであるが、オールセラミックスよりは少し価格設定が低めの場合が多い。
・前歯に用いる場合、経年的に見て、金属のイオンが歯ぐきに沈着し、歯ぐきが黒くなる場合がある。

などが挙げられます。

それぞれのケースによって、最適なセラミックスは異なります。詳しくは、当院歯科医師までお尋ね下さい。

「インプラントとメインテナンス」

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最新の治療法であるインプラントですが、やはり、きちんとしたメインテナンスが行われなかった場合は、その永続性にも支障を来してしまいます。

まず、インプラントを長く、快適にご使用頂く為にお願いしたいことは、

「定期的なメインテナンスにお越しいただきたいこと。」

この一言に尽きます。

健康な歯も、定期的な検診と清掃を怠れば、歯周病に罹患してしまうように、インプラントも、これらを怠れば、インプラント周囲炎や、歯周病などに罹患し、抜け落ちてしまうことがあります。
インプラントが骨に埋め込まれる、「人工の」歯根であっても、歯根である以上、適切な土台が無くなってしまえば、抜け落ちてしまうのです。

どんなに綺麗で立派なお家でも、基礎が崩れてしまえば、住むことが出来なくなるのと同じです。

私たちは、インプラントに限らず、セラミックであっても、保険のインレーであっても、お口のケアは、メインテナンスにかかっていると思っています。
一緒に、健康な状態を維持出来れば幸いです。

「インプラントと入れ歯の差」

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多くの歯が失われた場合、従来は入れ歯を選択することがほとんどでした。
入れ歯には、部分入れ歯と、総入れ歯の大きく分けると2タイプあります。上記写真は、部分入れ歯と呼ばれるものです。


部分入れ歯には、残っている歯に金具をひっかける金具が設計されており、留め金や床のあるタイプの義歯は、口内に違和感や不快感を感じる方が多く、見た目も良いとは言いがたいのが実情です。

また、部分義歯も、ブリッジも、隣の健康な歯を支えにするために削ったり、支える力が加わるために、ストレスやダメージを受ける上に、歯磨きが難しくなるので、 虫歯や歯周病になりやすくなるリスクが高まります。歯の健康に気を配る必要があります。

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上記写真は、総入れ歯です。粘膜の上に吸着させることで使います。右側の写真を見ていただければわかるように、裏側には支えになるのものが無く、歯が無い歯ぐきにかぶせる(乗せる)だけなので、支える安定感に乏しく、固いものを噛むことはできません。

総入れ歯は歯ぐきの粘膜の張り付く力が唯一の支えですが、その不安定さを解消させるために、入れ歯安定剤を使用する場合があります。
ただし、合わない義歯や、かみ合わせに狂いのある義歯、骨が退化して変形した場合には、入れ歯安定剤の使用が好ましくない場合もあります。

ケースによっては、インプラントと入れ歯を両方使用する場合があります。入れ歯を支えるためのインプラントです。吸着の力にのみ頼らざるを得ない入れ歯の不安定感を、インプラントで補う目的で行われます。

「インプラントとブリッジとの差」

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ブリッジは、歯が無くなってしまった場合、左右の歯と歯をつなげてしまう治療方法です。

健康保険の適応ですので、インプラントと比べると安価に行うことが可能です。

しかし、健康な歯を削らなくてはいけないケースが多いこと、また、右の写真のように、つながっている部分のお掃除が難しく、そのため、歯周病に罹患しやすい環境になってしまう場合があるなど、ブリッジにすることでの弊害も多くあります。

インプラントの利点は、健康な歯を削らずに残すことが出来ることが挙げられ、これがブリッジとの大きな差とも言えます。

「ソケットリフトとサイナスリフト」

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上の骨にインプラントを埋め込む場合、骨が吸収していると上顎には上顎洞という空洞があるため、この空洞を押し上げて骨を増やす為の処置がとられる場合があります。

上顎の上、ほほの骨の中は、大きく空洞になっています。そこを上顎洞(=サイナス)といいます。
上顎洞は、鼻腔につながる空洞で、粘膜で覆われています。
上の歯にインプラントをする場合は、上顎洞に到るまでの、上顎の骨の中に、インプラント体を収める必要があります。そのため、今までは、上顎の骨の厚みが足りない方の場合、インプラントを行うことができませんでした。

しかし今では、上顎の骨の厚みが不足している方でも、インプラントを行える技術が開発され、実際に臨床で活用されています。

ここでは、ソケットリフトサイナスリフトの違いについてお話しします。


■ソケットリフト

ソケットリフトは、上顎の骨が薄い場合に、骨の厚みを増すために行われる方法です。
上顎洞のインプラントを植える穴(もとの歯が抜けた部分)から、骨のもととなる物質を入れて、少しずつ上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を押し上げていきます。
押し上げられた粘膜と、その間に詰まった骨のもととなる物質の分だけ、骨の厚みを増すことができます。
骨のもととなる物質が固まって、完全に骨になるのを待ってから、インプラントを行います。
この方法は、4mm以上の骨の厚みがある場合に行われます。骨の厚みがそれ以下の場合は、サイナスリフトが行われる場合があります。

■サイナスリフト

サイナスリフトは、上顎洞と上顎との距離が狭く、オステオトームが行えない場合に選択される方法です。
上顎洞をおおう粘膜(シュナイダー膜)をはがし持ち上げて、上顎の骨との間にすき間を作ります。そのすき間に骨となるもの(自分の骨か、人口の骨のもととなるもの)を入れて、それが固まる(骨ができあがる)のを待ちます。
もとの顎の骨の厚みがある程度あれば、インプラントのオペと同時に行いますが、かなり骨が薄い場合には、サイナスリフトを行い、半年ほど経過し、骨ができて厚みが十分になってから、あらためてインプラントを行います。

「GBR法(骨再生誘導法)について」

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GBR法とは、骨が不足している部分に、膜を用いて骨を作るスペースを用意し、その中に、骨のもとになるものを詰めて骨の再生を促す治療法です。


インプラントを埋め込むのに十分な骨の厚み、幅がない場合、用いられるテクニックです。
通常は、インプラント埋入手術前に必要な骨を作ってしまうか、もしくはインプラント手術のとき、同時に行われます。
GBR法を行うことで、今までインプラントを行うための骨が不足していた人でも、骨の量を増やし、インプラントが可能になうケースが増加しています。

また、抜歯してすぐに行うインプラントにも、この治療法が応用されています。

「エムドゲイン法」

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GTRと同じように、歯周組織を回復する方法として、エムドゲイン法もあげられます。


歯肉の中にエムドゲインゲル(歯周組織再生誘導材料)を挿入し、骨が再生するスペースを確保します。
エムドゲインゲルは、歯周組織の再生を促しながら、吸収されていきます。
挿入のための、一度だけの外科処置で済むのが特徴です。
エムドゲインの主成分は、エナメルマトリックスデリバティブというタンパク質で、子供の頃歯が生えてくる際に、重要な働きをしてくれる成分の一種です。
この成分の作用により、歯周組織の再生が促進されます。

エムドゲイン法はゲルを挿入する治療のため、再生できる範囲は、膜で覆うGTR法のほうが広くなります。

「GTR法(組織再生誘導法)について」


歯を支える歯周組織が炎症をおこし、それが進行すると、歯を支える骨が吸収されてしまいます。 ※歯周組織とは、歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質の4つの組織の総称です。


吸収し、乏しくなってしまった歯槽骨は、歯周病が治っても、残念ながらもとのようには回復しません。
なぜなら、骨よりも歯肉のほうが回復するスピードが速く、本来骨が回復するはずのスペースが、歯肉で埋まってしまうからです。
(余談ですが、骨の部分が少なくなった上に歯肉がかぶさってしまうので、歯周病にかかったことがある人は、歯肉の位置が下がり、歯が長く伸びたように見えることが多いのです。)
歯を支える骨が乏しくなった状態では、インプラントの土台として十分でない場合があります。
そこで、歯周組織(骨)を回復するために行われるのが、GTR法です。

歯と歯肉の間をきれいに清掃して、その後、骨を再生したい部分に人工の膜を入れます。
膜で覆うことで、骨が回復するまで歯肉が入ってこないように、スペースを確保します。
土台となる歯周組織の状態が悪いために、インプラントができなかった人でも、歯周組織を回復することで、インプラントが行える場合があります。

「インプラントの土台が少ない場合」

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インプラントは、骨に埋め込むオペになりますので、埋め込む為の土台である、顎の骨が無ければ、必然的に、難しいケースになって来ます。


インプラントを支えるインプラント体は、形状やタイプにもよりますが、およそ直径4mm、高さ8〜15mm程度が標準的なものになります。 そのインプラント体を支えるには、健康な歯周組織と、十分な厚さと質を備えた骨が必要です。

そのため、土台の部分が不足している場合には、骨を増やす技術、歯周組織を再生する技術などを併用します。そのような前処置を行うことで、インプラントが難しい症例でも、インプラントが可能になるケースが、増加しています。

また、様々な症例に適したインプラント体が、日々研究されています。
長さ、太さ、角度、表面の加工等、様々なバリエーションが開発され、今まで、骨の長さや幅が足りなくて行えなかった方でも、インプラントの埋入が容易なケースが増加しています。

当院では、最初に診査診断を行う際に、適切なインプラント体を、ケースによってセレクトします。詳しくは、個人差もございますので、ご相談下さい。

「インプラントが困難な場合」

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最新の画期的な治療法であるインプラントですが、残念ながら困難なケースも多々見受けられます。全身的な疾患をお持ちの方や、骨が再生できないほど減ってしまっている場合などです。

一般的に、骨が不足している場合には、骨造成(骨を増やす処置)を行い、インプラントを行うのに十分な骨を回復させる方法がとられます。これに関しては別のコラムでお話ししますね。ここでは、全身的な要因、局所的な要因について、まとめておきます。

■全身的な要因について

• 重度の糖尿病
口腔内には、多くの雑菌が存在しています。
糖尿病の方は細菌の感染に弱く、とくに進行した糖尿病の場合は、歯が感染して歯周病になる確率が高まります。
歯を支える歯周組織に炎症を起こす歯周病は、重度になると、インプラントの土台ともいえる骨にまで影響を及ぼす場合があるので、適切な治療を行う必要があります。
糖尿病の患者さんが、インプラントを行う場合は、血糖値を低くコントロールする必要があります。
良好に血糖値がコントロールされている場合は、インプラントは可能です。

• 重度の腎臓病
重度の腎臓病の場合には、免疫が低下して傷が治りにくく、骨との結合が難しい場合があります。
人工透析を行っていて、血液の流れを良くする薬を服用されている場合も、外科処置の後の止血が困難になる可能性があります。
インプラントが可能かどうか、主治医の先生ご相談の上で判断する必要があります。

• 重度の肝臓病
重度の肝疾患がある場合、血液が止まりにくくなる可能性がありますので、インプラントが可能かどうか、主治医の先生にご相談下さい。

• 骨粗鬆症
骨粗鬆症の場合、増骨術を併用することで、インプラントが可能な場合もあります。
骨の量(幅、厚み)や状態によって、治療が可能かどうかが異なってきますので、専門医にご相談下さい。

• 喫煙によるリスク
喫煙習慣もリスクを高めます。喫煙が、歯周病に対する免疫力を低下させてしまうからです。
血液中に入ったニコチンは、白血球の貧食作用を低下させ、血管を収縮させます。
口腔内の血管は、極めて細いため、血流が阻害されやすいので、収縮すると白血球が行き届かなくなります。
そのため、口腔内に細菌が増殖しやすくなります。
喫煙は歯周病のリスク要因となりますので、健康な歯のためにも、インプラントのためにも、控えて頂く事をおすすめ致します。


■口腔内の要因について

• 歯周病
歯周病は歯槽膿漏とも呼ばれる疾患で、歯周組織に炎症を起こし、徐々に破壊してしまう病気です。歯がぐらぐらになって抜けてしまうのは、加齢のせいではなく、歯周病のせいであることが多いです。
歯を支える土台となる部分に炎症を起こす疾患のため、歯周病の治療を行い、歯周組織の状態を整えてから、インプラントを行いましょう。

• ブラキシズム
ブラキシズムとは、咬合神経症とも呼ばれ、無意識のうちに極度に歯をすり合わせたり、噛み締めたりする、機能性咬合習癖の一つです。
肩こり、歯の破折、睡眠障害、補綴物の脱落、クリッキングなど顎関節の症状、歯の動揺、重篤な歯周炎の進行などの原因となります。
また、不定愁訴を訴える方、歯の痛み(自発痛や打診痛)が消えない方においても、ブラキシズムが関与している場合があります。
ブラキシズムには3つの要素があり、歯をすり合わせるグラインディング、食いしばるクレンチング、上下の歯をカチカチと小刻みに接触させるタッピングがあります。
強すぎる咬合癖が原因で、歯周組織にダメージを与え、健康な歯でさえ失う場合がありますので、ブラキシズムの傾向が顕著な場合には、注意が必要です。


インプラントは埋入の際にオペが必要なので、血が止まりにくい方、免疫力が極度に低下している方等、外科処置が困難な要素をお持ちの方の場合は、治療が行えない場合もあります。 インプラントを行う前には、お口だけでなく、全身の状態を含めて、専門医にご相談下さい。

「インプラント体と骨の結合のこと」

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埋入されたインプラント体は、骨と直接結合することで、歯の根と同様の役割を果たします。骨とインプラントがしっかりと結びつくことで、天然の歯と同じように噛むことができるようになるのです。

インプラント体(チタン)と骨が結合することを、オッセオインテグレーション ( osseointegration ) といいます。
オッセオインテグレーションはすぐに得られるものではなく、徐々に結合していくものです。埋入後3〜4週ほどで安定してきますが、しっかりと結合するのは約3ヵ月後であると言われています。現在では、より早く結合する技術加工が発達してきたため、骨結合までの期間は、早まってきています。

オッセオインテグレーションがおきるまでの治癒期間中は、完成形である上部構造(人工の歯の頭の部分)を装着するかわりに、仮歯(仮の歯)を装着して過ごすのが一般的です。
仮歯は見た目は普通の歯とかわらないので、日常生活には特に大きな影響はありません。

現在主流のインプラントは、上述のオッセオインテグレーションによって、骨と結合するタイプのものです。この方法が確立されてから、インプラントの安全性、確実性が高まり、一般に普及するようになりました。

現在の、骨と直接結合するタイプのインプラントシステムが確立する前は、予後が悪くインプラントが取れてしまった例や、顎の骨にダメージを与えてしまった例がありました。
そのため、10年前くらいまでは、インプラントは安全性に問題がある治療法ではないかとの認識が広まった時期もありました。
しかし現在では、骨結合の技術が確立され、95パーセント程度の症例が、十分なオッセオインテグレーションが得られていると報告されています。

歯を支える骨と結合することは、天然の歯のように噛むためにも必要な要素ですが、顎の骨の退化を防ぐ役割ももっています。
刺激を受けない骨は、徐々に吸収されて、薄くもろくなっていってしまうので、 入れ歯の場合は、根がないために刺激が骨に伝わらずに、徐々に退化して変形していきます。
インプラントの場合には、人工の歯根を通じて骨に刺激が伝わることで、骨を長く残すことができるのです。

また、インプラント体はチタン製のものが主流ですが、中にはチタンの周りをハイドロキシ・アパタイト(HA、歯や骨の成分)でコーティングしたタイプのものもあります。それらは、HAインプラント、HAコーテッド・インプラントなどと称され、純チタンのインプラントと区別されることがあります。
インプラントとHAの間に生体のカルシウム等が介在することから、HAインプラントの骨結合は、バイオインテグレーションとも呼ばれます。

「上部構造とは?」

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上部構造とは、歯の頭の部分に相当するところで、インプラント体の上の部分にあたります。外から、歯として見える部分です。

この上部構造は一般にセラミックで作られます。(症例によっては硬いレジンセラミックスを用いる場合もあります。)

いわゆる、被せの部分と思って頂くとわかりやすいでしょう。

「アバットメントとは?」

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アバットメントとは、インプラント体(歯の根の部分)の上に取り付けられるもので、上部構造(歯の頭の部分)を支える役目を持っています。


つまり、上部構造(歯の頭の部分)とインプラント体(歯の根の部分)を繋ぐためのパーツになります。
通常はチタンやチタン合金で作られますが、セラミック製のものもあります。

「インプラント体とは?」

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インプラント体とは、歯の歯根に相当するもので、骨と結合し、歯を支える部分となります。


この、インプラント体と呼ばれる部分は、顎の骨の中に直接埋められる部分で、チタンかチタン合金で作られているものが主流です。太さは約4mm程度、長さは約1cm程度のものが多いですが、症例によって、様々な形状のものが使用されます。
また、インプラントにも、様々なブランドのものがあり、症例によって、ストレートのタイプのもの、テーパー(角度がついているもの)などを使い分けます。

最近では、インプラント体の表面に、HA(ハイドロキシアパタイト)などがコーティングしてあるようなものも登場し、骨との結合力が高まるように、色々な製品が登場しています。

※ちなみに、チタンは、非常に生体親和性が高い為、金属アレルギーの方も安心して治療が受けることができます。

「インプラントとは?」

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インプラント(人工歯根:じんこうしこん)とは、歯が無くなってしまった場所に、歯の機能を代用させる目的で、顎に埋め込む人工の歯根のことを言います。

インプラントが、本来の歯の根の替わりに機能し、そのインプラントの上部には差し歯のような人工のかぶせが差し込まれます。

インプラントは、ブリッジのように健康な前後の歯を削らなくてよいという利点があったり、一度減ってしまうと、自分の力ではなかなか戻ることができない顎の骨を残すことが出来たり、また、入れ歯のように、取り外しの大変なこともありません。

インプラントは、まず、その適応かどうかを診査診断し、その後、一番最適なインプラントがセレクトされ、外科手術に入ります。
外科手術は、症例にもよりますが、約1時間ほどで終了し、麻酔も局所的な麻酔で可能なケースも多くあります。
外科手術後、約3ヶ月程、骨とインプラントがきちんと結合するのを待ちます。
この結合が確認された後に、上部構造、歯の頭の部分が作られます。

そうして、メインテナンスに入るというのが、おおまかな流れになります。

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